猫なで声ってどんな声?
『猫なで声』と聞くと、どのような声を想像しますか?
”猫の鳴き声のような甘ったるい声”を思い浮かべるひとも多いようですが、私の中で猫なで声といえば、”猫を撫でているときの人間の声”のイメージです。
『猫ちゃ~ん、可愛いねぇ、こっちおいで~♡』みたいな、つい出てしまうあの高い声のヤツです😆
猫なで声には次の二つの解釈があります。
- 猫を撫でる人間の声
- 撫でられて甘える猫の声
わが家にある古~い辞書によると、
〇ねこなでごえ【猫撫で声】人のきげんをとろうと、わざと出すやさしい声。(実用版ー現代国語辞典/日本文芸社より)
となっています。
その他、ネットで調べられる限りの辞書には次のように記されているようです。
〇猫を撫でるように、当たりをやわらかく発する声。相手をなつかせようとするときの声。一説に、猫が人になでられたときに出す声とも。(広辞苑より)
〇猫を撫でたときのような、やさしくこびを含んだ甘ったるい声。(大辞林 第三版より)
〇優しげで媚を含んだ声の様子を指す表現。一般的には、撫でられている猫の様子に例えた表現とされる。猫を撫でる人に例えているとする見解もある。(実用日本語表現辞典より)
〇人の機嫌をとるときやこびるときなどに出す、甘えるような優しい作り声。猫が撫でられたときに出す声に似ていることや、猫を撫でるときの人間の声に似ていることから言われる。(国語辞典オンラインより)
こうしてみると、猫の声説、人間の声説、どちらでもある説と、辞書によって様々ですね。
ただ言葉の意味としては、『機嫌を取るとき、媚びを売るときの、やさしく甘ったるい声』ということが共通で書かれていますよね。
猫は確かにご飯が欲しいときなどには人に媚びを売り、甘えた声を出しますが、果たして『撫でているとき』に鳴くでしょうか?
私が知る限り、『撫でて欲しいとき』には猫は鳴きますが、『撫でているとき』は基本鳴きません。
目を細めてうっとりと喉を鳴らすのみ、です。
つまり、『猫なで声=猫を撫でているときの声』とするなら、それってやっぱり猫の声じゃなくて人間の声だと思うんですよね~。
猫を撫でているとき、”猫→喜んでる” ”人間→ご機嫌取りをしている・甘やかしている” という図式なので、言葉の意味としても人間側の心理に近いですし。
この言葉ができた遥か昔の人達も、猫を撫でるときはつい『猫ちゃ~ん♡』と言ってしまってたんだろうな~と想像すると、ちょっと面白いですね😊
猫ブームなんて言葉がありますが、猫の魅力は今も昔も変わってないようです。