ある猫の思い出~その①~
現在4匹の猫たちと幸せに暮らしているわが家ですが、アビーと出会う前、ある猫と過ごした時期がありました。
私の中で、アビーとの出会いはこの子なしに語れません。
思い出すとちょっと切なくなってしまうんですが、今回はその猫との思い出を振り返ってみようと思います。
アパートの庭にやって来た親子猫
以前に住んでいたアパートは、2階建て4世帯の小さいもので、1階に入居していた我が家にはちょっとした庭が付いていました。
夏になると草が生い茂って蚊が発生するし、草抜きは面倒だし、他の部屋から丸見えなので何かするにもちょっと・・・、という邪魔なだけのような存在でしたが、猫がよく来る庭でした。
私も夫も猫好きなので、庭で猫を見かける度に窓越しに眺めて和んでいました😊
ある年の5月、近所で時々見かけていた黒猫が、うちの庭に子猫を連れてきました。
黒っぽい子が2匹とグレーっぽい子が1匹。
庭は草がボウボウだったので、子猫の姿を隠すのはちょうど良かったんでしょうね😆
警戒心の強い母猫だったので、私たちが窓から見ているのに気付くと威嚇してきましたが、子猫たちは無邪気に遊んでいました。
その姿が可愛くて可愛くて😚
親子は1週間ほどうちの庭に来て過ごしていましたが、その後しばらく見かけなくなりました。
2週間ほどして再び現れた時、3匹いた子猫はグレーの子1匹だけに。。。😭
子猫がピョンピョン跳ねているのが可愛くて、3匹の子猫たちをまとめて”ピョンコ”と呼んでいたのが、そのままそのグレーの子の呼び名になりました。
庭で遊んだり、父猫らしきオス猫と3匹でまったりしたり、穏やかに過ごしていた親子でしたが、夏前には姿を見せなくなりました。
再び現れたピョンコ
秋になり、あの親子はどうしているかなぁ、と思っていたある日、再び庭にピョンコが現れたんです❗
少し大きくなった背中を丸めてひとり庭を眺めるピョンコは、ちょっと寂しそうに見えました。
その後しばらくは姿を見なかったんですが、翌春に一度、その翌年の夏には可愛い子猫を連れて庭に現れました。
うちの庭を故郷のように思っているのかなぁ、と嬉しくなったりしたものです😊
ところが、ピョンコが子猫を連れてきた数日後、その子猫がアパートの前で息絶えているのを見つけてしまったんです・・・。
放っておくことができず抱き上げると、目立った傷もなく、とてもきれいな茶トラのオス猫でした。
それからピョンコはうちの近くにいつもいて、庭にもよく来ました。
子猫を忘れられないのかな・・・と可哀想に思い、良くないとは思いながら、たまに食べ物をあげたりしていました。
初めは恐る恐る近づいてきて、食べ物を獲るとすぐに逃げていたピョンコでしたが、少しづつこちらに慣れてきて、そのうち窓の前で待っているようになりました。
ピョンコとはんちゃん
ピョンコにはパートナーのオス猫がいて、この子も前に庭で見かけたことのある白黒ちゃんでした。
顔の半分が黒いので”はんちゃん”と呼ぶことにしたその子とピョンコは、いつも一緒にいる大の仲良しでした。
はんちゃんはとてもおっとりした性格の猫でしたが、人には心を開かない子でした。
いつもビクビクしていて、ピョンコがいるからウチに来ていましたが、一匹ではおそらくこんなに近寄らなかったでしょうね。
季節は秋、これからどんどん寒くなる時期でしたので、庭で待っている間寒かろうと段ボールを置いてやりました。
小さい箱の中に2匹で狭そうに入っている姿を見て、私たちは猫ハウスを作ることに。
ベランダなどに置くストッカーボックスの中に発泡スチロールの箱を入れ、その中に毛布を敷いたもの。
一見するとただのストッカーなので、外からは猫ハウスだと気付かれません。
アパートなのでこっそりやっていたんですが、猫が入り浸っているので完全に怪しいですよね😅
夫は凝り性なので、室内からケーブルを引っ張り、USBの電気毛布やデジタル温度計、さらにはカメラまで設置して中の様子が分かるようにしました😆
こうして、うちのアパートの庭に入り浸るようになったピョンコたち。
昼は適当に過ごし、夜はハウスに戻ってきて寝るという生活が始まりました。
ただ、この幸せな生活に影を落とす出来事が起こるんです・・・。
(その②に続く)